
こんにちは!東京 都立大学駅前校、講師の鴇崎です。
本日は若いみなさんに、以下の詩をお送りしたいと思います。
ねむれない夜のうた
ビルや工場は不眠症である
ねむるということを忘れ
夜を忘れているのだ
人は、泣き続けているビルのよこで
あるいは、うなだれる工場のそばで
浅薄さを備えたねむりに落ちるのだ
その浅薄さは、不安なのだ
この夜に笑っているのは月だけだ
月を見て
表情の見えない星たちを見て
明日の準備をするのだ
明日をみたときの
その生命に対する眼差しが
明日の世界を創るのである
造られた世界を
本当は誰かが壊したいのだろうか
それとも創り直したいのだろうか
ねむれない夜が明けたあとに見えるあさやけは
世界の指針を教えてくれる